今年の春、和久洋三先生が考案された童具館の積み木が幼稚園に仲間入りしました。
発見と表現の喜びを感じる創造共育を追及される和久先生。
形の揃った四角や長方形の積み木はひとつひとつ違う木目と艶があり、とても綺麗で触ると心地良く、積み木同士を合わせるとぴたっと吸い付くようです。
積み木に触れる前には、クラスごとにお話を聞きました。
小さなひとつの積み木は、物語の中で女の子になり、お母さんになり、先生になり、
たくさん集まるとバスになり、また女の子になり、ひとつの積み木に戻ります。
子ども達の目と心には、積み木がどんな風に映っていたのでしょう。
その後、まるで生きているような積み木は、子ども達の自由でのびやかな発想と創造力で様々な世界を広げます。
遊ぶごとに、少しずつ、新しいことにチャレンジ。
年長組では積み木の上に直径15㎜の木のビーズを並べて、その上にまた積み木を乗せ、タワー作りがはじまりました。
丸いビーズの穴の、ほんの少し平らな面を上手に使い、積み上げていたのです。
神経を集中させた指先の使い方は見事なもの。
自分の背丈よりも高く、何段も重ねていました。
自ら何かを発見し、チャレンジして成功すると、更に新しい発見を求め、遊びを深めていきます。
子ども達の持つ力は本当に素晴らしいです。
力を合わせて作ったドミノが途中で倒れてしまった時には、残念な言葉がこぼれる中で「よし、もう一回つくろう!」という1人の言葉がみんなの背中を押しました。
気持ちを注ぎ真剣に取り組む積み木は、心も強く豊かに育んでいます。
ほめる(認める)こと、励ますこと、共感すること。
そして時には、だまって見守ることを大切に、積み木の世界も子ども達の心も伸ばしていきたいと思います。